樹園地、牧草地含む、日本の畑の面積はどれくらい？データとグラフで解説

概要
データ一覧
畑の普通畑(主要データ)
畑の普通畑(都道府県別)
畑の樹園地
畑の牧草地

概要

日本の農業における耕地の種類別面積は、普通畑、樹園地、牧草地の3つに大別される。2022年のデータによれば、普通畑は全国で最大1.12百万ヘクタール、樹園地は最大259千ヘクタール、牧草地は最大591千ヘクタールである。これまでの傾向では、普通畑が最も広く、樹園地と牧草地はそれぞれ比較的小さな領域を占める傾向にある。普通畑は主に穀物や野菜の栽培に使用され、日本の主要な農業活動の中心である。一方、樹園地は果樹や茶の栽培に使われ、地域ごとの特色ある農産物の生産に貢献している。牧草地は家畜の飼料供給に重要であり、乳製品や肉の生産に必要不可欠である。これらの耕地の種類は、日本の農業の多様性と地域ごとの特性を反映しており、持続可能な農業の発展に寄与している。

データ一覧

畑の普通畑(主要データ)

日本の農業における普通畑の面積は、1965年に1.95百万ヘクタールのピークを記録しましたが、その後減少し、2022年には全体の最大面積の57.6％にあたる1.12百万ヘクタールとなりました。この減少の主な要因は、都市化や産業の発展に伴う農地の宅地化や工業用地への転用が挙げられます。また、農業政策の変化や労働力の減少も普通畑の面積減少に影響を与えています。しかし、農業技術の進歩や農業生産性の向上により、単位面積当たりの収穫量が増加していることも特筆されます。これにより、農地の減少にもかかわらず、食料自給率の維持や向上が可能となっています。さらに、地域ごとの特色や需要の変化に応じて、農業の多様化や特産品の生産が進んでいます。これらの要因が合わさり、日本の普通畑は減少傾向にありながらも、持続可能な農業の発展に向けた取り組みが進んでいます。

全体の最大は全国の1.95Mha[1965年]で、現在の値はピーク時と比べ57.6%

畑の普通畑(都道府県別)

2022年の日本における普通畑の面積は、北海道が全体の最大である418千ヘクタールを記録し、過去最高を更新しています。これまでの特徴として、普通畑は日本全国に広く分布し、主に穀物や野菜の栽培に利用されています。都道府県ごとの面積には地域の気候条件や土地利用の特性が反映されており、北海道のような広大な地域では穀物生産が盛んです。一方で、人口密度の高い都市部では農地の圧迫が進み、農業の縮小や多様化が見られます。また、農業政策の変化や国際的な競争の影響も普通畑の面積に影響を与えています。近年では、持続可能な農業の推進や地域経済の活性化を目指して、農業の近代化や農業規模の拡大が進められています。このような取り組みが、普通畑の面積拡大に寄与している可能性があります。総じて、日本の普通畑は地域ごとの特性を反映しつつ、農業の発展と持続可能性を追求しています。

全体の最大は北海道の418khaで、平均は23.9kha、合計は1.12Mha

畑の樹園地

日本の農業における樹園地の面積は、1965年から2022年までの間に変動を経験しました。1974年には全国で637千ヘクタールのピークを記録しましたが、その後は減少し、現在はピーク時の40.6%にあたる258千ヘクタールとなっています。この減少の主な要因は、農地の都市化や工業用地への転用、農地の放棄などが挙げられます。また、農業の技術革新や需要の変化も樹園地の面積に影響を与えています。過去に比べて果樹や茶の需要が減少し、その結果として樹園地の面積が縮小した可能性があります。一方で、近年では健康志向や地産地消の動きが拡大し、地域特産品への需要が高まっているため、一部地域で樹園地の面積が増加している傾向も見られます。このような変化に対応するため、農業政策や技術の改善、地域振興策が導入され、樹園地の持続可能な管理や増加が促進されています。総じて、日本の樹園地は需要や技術の変化に応じて変動しており、地域ごとの特性や需要に合わせた適切な管理が求められています。

全体の最大は全国の637kha[1974年]で、現在の値はピーク時と比べ40.6%

畑の牧草地

日本の農業における牧草地の面積は、1965年に全国で661千ヘクタールの最大値を記録し、現在もそのピーク時と同等の水準を維持しています。牧草地は家畜の飼料供給に主に利用され、日本の畜産業の発展に欠かせない要素です。その特徴として、牧草地は都道府県ごとに地形や気候条件に応じた多様な特性があります。例えば、山岳地帯では放牧が一般的であり、平野部では牧草地の耕作が行われます。また、近年では牧草地の効率的な利用や管理が求められ、草地の品質向上や放牧地の保全などに取り組まれています。さらに、環境保全や地域振興の観点から、草地の多様性を保ちながら生態系の保護や地域経済の活性化が目指されています。一方で、農業の機械化や都市化の進展により、一部の地域では牧草地の減少や荒廃が懸念されています。このような課題に対処するために、持続可能な畜産業の確保や地域の資源管理が重要視されています。総括すると、日本の牧草地は畜産業の基盤として重要であり、地域の特性や環境に応じた適切な管理が求められています。